フェレット
ライフガイド
目次
● ケージ フェレット専用ケージ
フェレット、ウサギ、チンチラなどの専用ケージを利用します。
高さよりも床面積重視で選びます。
ケージは対象動物ごとに柵のゲージ寸法や扉の仕様が違います。
犬猫用では脱走の恐れがあり、ハムスターや小鳥用では手足を挟む恐れがありますので使えません。
ケージの設置個所 床面で舞い散る埃や粉塵を避けるため、床より30cm以上高くして設置します。
放牧時に登ってしまう場合は落ちてもケガをしないように、周りにクッションや毛布を置いて
安全を確保してください。
※ サークルは不要です!
フェレット用であっても買って後悔するものナンバーワンです。
ほとんどのフェレットちゃんは乗り越えてしまうため、
放牧エリアの間仕切りや開口部を塞ぐ用途に不向きです。
なおサークルの上にバリケードを自作しても、脱走を完全に防げません。
むしろ倒壊事故や落下事故の可能性が上がるため危険です。
頑丈な天井のあるサークルであっても、サークルでの飼育はお勧め出来ません。
また、床面に設置するため、床の表面に集まる埃やPM2.5による健康被害が高まります。
【 ケージに設置するもの、ケア用品 】
● ト イ レ
固定できるタイプで、からだ全体が収まる大きさが必要です。
最初から大きいトイレを用意しておけば、ほとんどのフェレットちゃんはトイレを失敗しません。
逆に三角コーナータイプのトイレは躾が難しく、失敗率が上がってしまいます。
● ト イ レ 砂
フェレットちゃんは鼻で砂を掻き分けます。
舐めたり吸い込んでも安全な素材で出来ている砂を選びましょう。
【 危険なトイレ砂 】
おから系(防腐剤使用)、古紙系(有機溶剤使用)、固まる砂(鼻腔や肺で粉塵が固まる)
【 安全なトイレ砂 】
< ナッティーキャット(オーガニックアルファルファペレット) >
● 寝 具
ハンモック・寝袋・毛布などを好みや季節に合わせて用意します。
洗濯の際は「界面活性剤の洗剤」や「香り付き柔軟剤」「消臭効果のある柔軟剤」を使用しない事。
ホルモン系、神経系の病気の原因となります。
● お 水 入 れ
ケージに固定できるお茶碗タイプの水入れを用意しましょう。
ウォーターボトルより飲みやすいため飲水量が下がるのを防ぎます。
ただし生後2か月以下のフェレちゃんや、足腰の弱ったフェレちゃんは
お茶碗まで届かなかったり溺れる恐れがあるため、
ひっくり返さないよう重みのある陶器のお皿を選び、浅くお水を張って、
床置きにして管理しましょう。
● ゴ ハ ン 皿
食器に前足をかけたり、食器の側面を鼻で突き上げてひっくり返す事があります。
ココット皿のように立ち上がり部分が垂直で、重みのある陶器のお皿が倒されにくいのでお勧めです。
● 爪 切 り
フェレットちゃんの爪は定期的に切らなくてはなりません。
小動物用の爪切りで、血管を切らないように伸びた部分だけカットします。
慣れないうちは、保定(首の後ろをつかんでぶら下げる)する人と、切る人の二人がかりでしましょう。
● 放 牧 の 広 さ
フェレットの飼い主さんの多くは、ケージから出して遊ばせる事を「放牧」と呼びます( *´艸`)
放牧する部屋の広さは有効床面積で6畳以上が理想です。
● 放牧時 の 脱走 や 事故 からの 管理
骨格の柔軟性を活かして肋骨の厚み以下の隙間でも簡単に入り込むため、
あらゆる隙間は完全に塞がねば脱走されます。
家具やケージを登りますが下りるのは苦手で落下事故を起こしがちです。
登らせない家具配置の工夫をしましょう。
● 放し飼い を しない
放し飼いは絶対にしないでください。
家具の隙間や布類の中で寝る習性があるため、放し飼い中の踏みつけ事故が後を絶ちません。
他にも、落下事故、脱走、水難事故(浴槽やトイレ)も起きます。
● おもちゃ の 管理
布やゴム製のおもちゃは噛みちぎって食べてしまう恐れがあります。
大きな破片を食べると腸閉塞になる恐れがあるため、
放牧後はおもちゃを回収して破損の有無をチェックします。
● おもちゃ の 安全性
トンネルなどビニール製のおもちゃは、新品の時は強い素材の臭気があります。
吸い込むと肝臓に負担をかけ、重い病気に発展する可能性がるので、
使用前に陰干しをして臭気を抜いてから使いましょう。
● し つ け
噛まない子としてお迎えしたフェレットちゃんでも、しつけの最初から言葉で理解してもらうのは不可能です。
叩くしつけは虐待です。怯えるほど攻撃的になりますので、叩くほどお互いが不幸になります。
絶対に止めてください。
ひどく噛むフェレットちゃんは最初は触らずお家に慣れる事から始め、スプーンで食べ物を上げる事から始めます。
人とのコミュニケーションを認識し始めたら、手から食べ物を差し出すなど徐々に距離を詰めてみましょう。
この過程である程度噛まれても無反応でいてください。噛む事に意味が無いと認識させる事も必要です。
コード類を噛まない事、高い所に登らない事など、行動の制限はほぼ不可能です。
フェレットちゃんの意識を変えさせるのではなく、飼い主さんが環境を変えて対応します。
ビターアップル等の苦みスプレーはほとんど効果がありません。
● ニ オ イ の 管 理
よほど汚れない限りフェレットちゃんにお風呂は不要です。
なぜならフェレットちゃんの被毛は油分が多めで張りがあるため、付着した汚れは自然に取れていきます。
洗わない事が理由で脱毛したり皮膚病になるような事はありません。
もし汚れで脱毛したり皮膚病になっていると感じる場合は、体内から経皮排出された物質が原因です。
洗うよりも食事で中から改善しましょう。
お風呂で洗えばニオイは取れますが、ニオイが取れるほど激しく皮脂を分泌させるため、1日程度で元に戻ります。
すぐ戻るニオイを洗い落すために無用な皮脂分泌を増やす事は、
体のエネルギーやホルモンを浪費しますので避けたいですね。
近年ではハンモック等の寝具に柔軟剤を多用して、フェレットちゃんに香りづけをする飼い主さんがいます。
香りや成分を含ませるマイクロカプセルは、フェレットちゃんにとって猛毒です。
肝臓疾患、腎臓疾患、神経症状、リンパ腫、副腎疾患、インスリノーマの原因となりますので絶対に止めましょう。
お部屋のニオイが気になる場合は、
< 安全な銀イオン除菌消臭剤
プリートエイジーシリーズ >
< ノーヴァエイジー 消臭ビーズ >
をご使用ください。
● 毛 玉 ケア
良質の食物繊維や炭水化物を含む正しい副食材のゴハンを食べていれば、毛玉取りワックスは不要です。
最低でも < フルーツザイム >
や < NinnaNannaDelica/ピアットα > を有効域でご利用ください。
ワックスでは消化管内のある程度の毛は排出できますが、腸柔毛の中に詰まっている毛の排出は出来ません。
食物繊維、炭水化物などの副食材が不十分なゴハンを続けているフェレットちゃんでは、
むしろワックスの長期利用が腸柔毛の目詰まりを促進し、腸閉塞を起こしやすい体質を作るケースがあります。
正しいゴハンでの排出を目指してください。
● 季 節 の 管 理
フェレットちゃんにとって快適な室温は20~23度で、湿度は60~70%が理想です。
この範囲から外れる時は、冷暖房や加湿・除湿が必要です。
寒さ : 体温を上げるためエネルギーを浪費し、ひいては副腎へ負担がかかります。
暑さ : 暑さに弱い生き物です。すぐに熱中症を起こします。
乾燥 : 暖房時の乾燥は呼吸器系を痛めます。必ず加湿を併用します。
多湿 : 冷房時は除湿もされますので、正しくエアコンを利用していれば注意は不要です。
● 窓 の 開 放 を し な い
外気を取り入れるために網戸を利用することが脱走に繋がります。
フェレットちゃんの居るお家では網戸であっても窓を開放しないよう注意が必要です。
さらに外気からは大気汚染物質(内分泌かく乱物質)が、ホルモン系、免疫系、神経系の全てに影響を及ぼします。
3大疾患(副腎腫瘍、リンパ腫、インスリノーマ)の原因となりますので、取り込まないよう徹底します。
● お 掃 除
ケージやトイレは毎日 拭き掃除をします。
拭き掃除の際はお水をスプレーするだけで十分拭き取りが可能です。
拭いて取れない汚れは 週に一回程度お水で丸洗いして落とします。
● 洗 濯
ハンモックや毛布は3日~1週間で交換しましょう。(頭数により頻度は異なります。)
大気汚染物質が付着しないよう、乾燥機や室内干しで乾かします。
● フローリング や カーペット
脂肪汚れが着くため、定期的に拭き掃除や丸洗いをします。
フローリングワックスは吸い込み毒性が高いので使用しないよう注意してください。
● 日 照(照 明)
自律神経を正しく維持するために「薄明薄暮性 = 明るい時間は寝る」を体に知ってもらわねばなりません。
そのために日中は明るく、夜は暗く、自然光による自然の時間通りの日照管理が基本です。
夜は人間生活の都合で室内を暗くする事は難しいため、せめてストレスの増すLED照明を避けて、
白熱灯などの安定した照明を利用しましょう。
明るい時間ほど寝る場所に暗がりを求めますので、寝袋やテントタイプのハンモックを常設します。
明るさを避けるからと言って、日中まで真っ暗な環境にしないようご注意ください。
なお直射日光は必要ありません。熱中症等の原因にもなりますので避けてください。
● 有害化学物質 に 注意
有害化学物質の残留は病気の原因になりますので、以下のお掃除&洗濯用品は使用されませんように。
合成洗剤・界面活性剤・香り成分を含んだ洗剤、消臭剤等
天然でも精油やオレンジ(リモネン)を含んだ洗剤や消臭剤等
マイクロカプセルを使用した柔軟剤や消臭剤等
無香タイプでも上記の物質を含むものは全て危険です。
詳しくは → 化学物質のために